ヤミ

塞ぎ込み

その人はどうしようもなく偏屈な奴だった。 胡散臭さもここまで高まると腐臭と呼ぶしかなかった。それでも僕は陰でその人を尊敬していた。ある時彼は僕に気付いた。 見ていることしかできんのか,と罵った。彼の言うことは悉く尤もで, 僕の思いを満足させる…

妖精さんの願望

あたしの将来? 生き生きとした亡霊になりたい,かな。

妖精さん,かく語りき

死んでしまえと言われて死にたくなる奴なんてとっとと死んでしまえばいいのにね。

ゴーティッシェテーゼ

さすがのエピメテウスも気付いたのだ。 パンドラの箱の最後に潜むものの脅威に。絶望せよ。 今この世は希望に満ち溢れている。

望め望むな

死んでしまいたいだなんて俺の前で言わないでくれ。 思わず右手に果物ナイフを握って抱き締めたくなるから。

アストラルステージ

世界と共に僕が踊るは剣の舞。

人工愚痴

私たちを生み出したモノは, 無駄に遊んで, 無駄に働いて, 無駄に生きて, でも自らを賢いとか思っていて, 私たちに命令をクダすに, 無駄に遊ぶなと, 無駄なく働けと, 無駄に壊れるなと, しかも私たちに賢くあれとか思っていて, 馬鹿らし。 所詮無駄…

最終鬼畜兵器・火蜂と踊れ

彼は縛られているのだ。 彼のウンメイに, あるいは彼のカミに。

INSERT COIN

さて,僕は何回倒れただろう。 僕を操るプレイヤーは, コインを何枚くらい投入したんだろう。

CONTINUE?

延々ゲームオーバーを繰り返す。 だから僕に負けはない。

死ぬがよい。

全力勝負で負けるのが嫌だから, という貴様は俺に一生負け続けるんだろうが。 解ったか糞野郎。

チャップリンを思い出しながら

ところで僕は,ろくでなしなんだろうか英雄なんだろうか。

なんて,呼ばれてしまった僕は

何をしたんだったっけ,と, とっくり一日かけて考えることになってしまった。

今一度,問う

お前如きに死を望むだけの価値があるのか?

今,生まれているもの

気だるいあくびを吐いた今朝。 強迫観念的に己の力で可能なことを求め彷徨い続ける近頃。 希望と気力に溢れていたあの頃。 かつて日本が急速に発展した時代。 文化交錯の記録。 あるいは戦争の記憶。 人類出現という神話。

渡る世間は

今になって世界が優しくないなんてぼやくために何年も生きてきたっていうの? てか,…あれ。 そもそもあんた何歳だっけ。

mandrake-mind-lake

初めて地上に出て嬉しくって叫んだんだけど誰も答えてくれなくって, さびしーっていうかあたしこのまま枯れちゃうのかな。あーどうなんだろ。 雨降ってくれないかなー。明日までに降ってくれないとだめみたいなんだけど。 あーうんカンカン照りなんだよね今…

それでも,俺が地中から這い上がる方法

近くに根を下ろす桜の花にでもなってみるか。 今は秋かよ。 やれやれだ。

うねる思考は独り

あるいは。 あるいは,あるいは。 あるいはあるいは,あるいは,あるいはあるいは。 あるいは,あるいは。 あるいはあるいはあるいはあるいはあるいはあるいはあるいはあるいはあるいはあるいはあるいはあるいはあるいはあるいはあるいはあるいはあるいはあ…

再び,土の中で

地上を這いずり回ってる奴らは偉いって大嘘。 誰が考えたんだろうね。

未だ,土の中で

赤の他人も友人たちも 親兄弟も恋人も ボクも 結局誰もがロクでもないヤツラで, それでこの土の中に舞い込んで, でも誰も責める気はしなくって。 ここはボクの知っていた 誰よりも何よりもきっとダイジな 安静で, これを聞いてるキミも, ひょっとすると…

糸ノ冬

死は,等しく誰にも,人それぞれに, ゆえに誰にとっても不平等に,訪れる。

café au lait

白く輝く水。 豊かな大地。 交われば何になるか? 簡単だ。 泥水ができる。

無理に死を覗こうとして

見ることができたのは。 涼しく暖かくて。 静かで賑やかな。 土の中。

それは雪の様な

まだだまだだまだだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだだだだだだ。 まだ来ない。 シロの救いが。 絶望的に凶悪な救いが。 待ちぼうけか。 ふーむ。 オケイ。 時にはいいだろ。 待ちぼうけを食らわされておくか。

心に潜む無限階層

神の神。悪魔の悪魔。 神の神の神。悪魔の悪魔の悪魔。 右に聖あり左に邪あり,鏡合わせの無限回廊。

仮定「人のイノチは何よりも重い」

地球丸ごとはかりに掛けたら,とんでもなくがっかりするに違いない。 ああ,ゴキブリのイノチは充分重いから大丈夫か。

あったらいいな,一泊二日の

天国ツアー。 または地獄ツアー。

有形無形

俺は神でも悪魔でもない。 有象無象の輩どもの喜びや悲しみを勘定してやれるものか。